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安心して本が読める子どもたちの居場所を。
東日本大震災で被害を受けた宮城県山元町中央公民館と坂元公民館図書室。そのリニューアルオープンのため6月21日〜28日、現地にて作業支援を行ってきました。
今回は、そのご報告をします。
山元町中央公民館・坂元公民館は震災の被害を受け、その後ずっと町民が安全に使えないままだったそうです。その整備に協力することになったのは、県内の図書館復興を計画・支援している宮城県図書館から「子どもたちの居場所となり、安全に本が読める環境づくりに力を貸してもらえないだろうか」というお話をいただいたからです。
協力企業を探していた宮城県図書館と私たちをつないでくれたのは、図書館・美術館・公民館などの復興を支援する民間ネットワーク「Save MLAK」です。
少しでも力に、精一杯のことを。
1月末に現地で実測を行い、4月からは作業内容や実施日、具体的な段取りなどの打ち合わせを重ねていきました。東北営業所4名の他に応援メンバーを募集し、最終的に9名を派遣することになりました。そして6月21日より、現場での作業支援がスタート。
現場では図書室の書籍搬出、書架の解体・搬出、什器の撤去、新規書架の搬入・組み立て・固定、書籍の配架作業といった専門分野の他にも、壁の補修やビニル床タイルの張り替え工事などもお手伝いしました。材料はあっても工事ができる状態ではないと聞き、「我々でお役に立てるならば」と引き受けることにしたのです。慣れない作業もあったようですが「公民館の書架を目の当たりにすると、少しでも復興に尽力できたら…という想いが強くなり、力仕事などにも率先して取り組んだ」と話す社員も。
皆が「限られた時間の中で、自分が今できる精一杯のことを」と思い、町民の皆さんや子どもたちの笑顔を願い、宮城県図書館、山元町中央公民館・坂元公民館の職員の方々とも協力しながら、作業を進めていきました。
台風の影響で工程の変更などもありましたが、6月28日、無事に工事・作業が完了。7月1日にリニューアルオープンを迎えることができました。
続けていくこと、伝えていくこと。
今回、私たちが感じたこと。それは、震災から1年以上経ちましたが、復興はまだ始まったばかりで、これからだということです。
参加した社員からは一様に「今回のような支援はもちろんだが、他にも我々にできることはたくさんあると感じた。できるだけ多くの社員に、継続して携わってほしい」という声が寄せられました。そして「まだまだ多くの支援が必要であることを周りの人にも伝えていきたい」とも。
東北と九州、距離は遠くても、心はいつも近くに、共にありたいと改めて思います。復興にはまだ時間がかかるかもしれませんが、今回の私たちの活動がその一助になれたなら幸いです。