●1国内の人工林で最も量産されている。 →比較的どの地域でも調達できます。100%国内産のため履歴を管理しやすいです。●2柔らかいので、衝撃に対する緩衝材になる。●3酸性物質の放散量が少ない。 →スプルス(マツ科)、ベイスギ(ヒノキ科)と比較して酸性物質の放散量が少なく、収蔵棚に適しています。 ベイスギに含まれるヒノキチオールは防虫効果がありますが、一部顔料に変質を起こすことが確認されていますので注意が必要です。(※1) (※1)及川規『博物館の収蔵庫に多用される木材の揮発成分とその文化財材質への影響』2005KONGO FACILITY PLANNING原木丸太無垢材無垢材木質材料一般的に木製棚には無垢材(丸太を製材)から、加工した木質材料(合板や集成材等)まで多種多様な材料を用います。木質材料は含有される接着剤からのアウトガス(文化財汚染ガス)の放散量が不明な場合が多いため、使用する場合は可能な限り影響の少ない材料・構造を選択します。金剛では木製棚等に使用する木材として、主にスギ材を使用します。スギ材は学名がCryptomeria japonicaと言われるように日本固有の樹木です。収蔵棚や収蔵庫の内装仕上げ材として採用する理由は大きく3つあります。白太は1本の丸太から少量しか取れない希少部位(※2)のため、金剛では主に白太と源平の両方を採用しています。全て白太で揃える場合にはコストアップと十分な納期が必要となります。(※2)色だけでなく欠点(きず、ねじれ等)の除去も含まれるため、希少部位となります。赤 太白太は赤太よりも酸性物質の放散が少ないと言われていますが、過去の社内外実験より、明確な差は確認されておりません。酸性物質の放散は、色味の違いより木材加工(乾燥)条件に大きく左右される傾向にあります。金剛は長年の経験から木材加工工程での管理を重視し、自社品質基準に沿った材料を採用しています。色味の定義についてはJAS規格等にはありません。芯材。強度があります。赤と白の割合や色合いは様々です。赤・白辺材。柔らかいです。白味木表:外側に近い面木端スギ材色味の違い赤味木製棚金剛HPから詳細な情報をご確認いただけます源 平製材製材白 太[部分名称]木裏:丸太の芯に近い面接着加工〈イメージ〉白 太赤 太源 平丸太断面133収蔵棚
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