KONGO 総合カタログVol11
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○〜△※1○〜△※2○※3△※4△※5いずれも文化財、施設、資材など○××○○×○○××××○○×××○○×××KONGO FACILITY PLANNING❶ 対象の文化財に薬害をなるべく及ぼさない❷ 文化財に吸着される薬量が少ない引用:『文化財の燻蒸処理標準仕様書 2007年度版』公益財団法人文化財虫害研究所◎薬剤を用いない燻蒸◎薬剤処理の燻蒸剤燻蒸方法̶常圧燻蒸法燻蒸方法̶減圧燻蒸法処理○:高い △:場合によっては低い ×:低い、あるいはまったくなし⇒全般に処理時間は長めであるが、人体や材質への影響という点では燻蒸剤と比較にならず、安全面での利点は大きい。※1:木材深部などに適用しにくい対象あり※4:二酸化炭素濃度が15%以上になると危険薬剤【商品名:ヴァイケーン】【商品名:エキヒュームS】〇:高い ×:低い、あるいはまったくなし⇒燻蒸剤は、いずれも低温だと十分な殺虫・殺菌効果が得られない。低温時に燻蒸しなければならないときは薬量を増やすか燻蒸時間を延長するが、 量を増やしたり、燻蒸時間を延長すると薬害の危険性が上昇するので、できるだけ15℃以上で燻蒸する。適した用途被害の恐れのある材質常圧、1気圧のもとで燻蒸する方法。燻蒸対象物をシートで覆って燻蒸する方法。小型文化財で少量の場合に、合成樹脂シートで包み込んで密閉して燻蒸する方法。空気を減圧してから燻蒸ガスを導入する方法。金剛HPから詳細な情報をご確認いただけます※2:カミキリムシなど一部の木材害虫は耐性が強い※5:胞子は生存脱酸素剤の種類によっては悪影響を及ぼすものがある。種類、使用量、設置方法に注意。全般民具(衣装、木製品、わら製品、竹製品など)、その他極めて高湿度になったときに、一部の金属・顔料粉体が変色。その他は大きな影響は報告されていない。建造物、木製品、乾燥植物標本、資材など一般的に左記以外は適用されない。書籍、古文書、毛皮、織物の一部、動植物標本、木製品(単体)一般的に左記以外は適用困難。一部の金属にさび、一部の紙類のpHの低下、一部の合成樹脂に科学変化との報告あり。動植物資料のDNAにはあまり影響がない。明確な記述なし動植物資料蛋白質、セルロース、樹脂などに化学変化の可能性。動植物資料のDNAに影響。楮、絹、フェルト、顔料、漆塗膜、金箔絵画材質への影響は目視では認められなかった。動植物資料のDNAに影響。動植物資料❸ 拡散性、浸透性が良い❹ 引火性、爆発性がほとんどない材質への影響材質への影響※3:酸素濃度が18%以下になると危険殺虫効果殺菌効果人体への安全性処理期間1〜2週間室温の場合はより長期間1〜2週間室温の場合はより長期間数時間・1日程度-30℃で5日間程度-20℃で2週間程度殺虫効果殺菌効果防虫効果防カビ効果人体への安全性●浸透性は高いが殺卵力に劣る●中毒時の解毒剤なし●燻蒸後の十分なガス抜きが必要●爆発性あり、取扱い注意●浸透性がやや劣るため、燻蒸中は●爆発性あり、濃度管理に細心の注引用:『文化財害虫事典2004年改訂版』東京文化財研究所、公益財団法人文化財虫菌害研究所HP引用:『文化財害虫事典2004年改訂版』東京文化財研究所編、公益財団法人文化財虫菌害研究所HP❺ 殺虫・殺菌力がある❻ 人体や環境への影響ができるだけ少ない文化財文化財一部の文化財資材など一部の文化財対象備考対象●低温では効果が劣る(15℃以上で行う)●酸化エチレンは対象物への吸着性が高く、発がん性あり適時、防爆ファンで撹拌が必要●対象物への吸着性が高く、発がん性の疑いのある物質意が必要対処燻蒸による対処方法収蔵資料に虫害や菌害が発生した、あるいは被害が発生している資料を館内へ持ちこむ際、被害の「性質」「程度」によっては、燻蒸処理を必要とする場合があります。収蔵資料と人体に対して安全で適切な処置を施すため、代表的な処理方法の概要を紹介します。●文化財に有効で適切な殺虫・殺菌処理等を行う場合の条件低酸素濃度処理二酸化炭素処理高温処理低温処理フッ化スルフリル酸化エチレン製剤酸化プロピレン製剤【商品名:アルプ】被覆処理包み込み処理燻蒸庫(気密庫)処理専用の燻蒸庫を用いて行う燻蒸法。187文化財虫菌害管理生物に対する劣化対策

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