KONGO 総合カタログVol.10-2
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調湿内装 コンゴーアートウォール1.湿度調整を意識した密閉施工●密閉施工により外部からの汚染因子・水分の侵入を防ぎます。2.化学物質を防ぐ材料管理●採用する木材の樹種は、有機酸の放散の少ない材料を選び使用します。●使用する材料および副資材(接着剤等)は、事前検査にて安全性が確認されたものとします。●揮発性物質の検査を実施し、より安全性の高い材料を選定します。3.虫害を防ぐためのIPM施工●重点管理対象となる木材は、搬入から材料生成の過程まで遡り安全性を確認し、受け入れ時にチェックし合格したものを現場内に入れます。●館運営時の収蔵資料管理におけるIPM活動(※)を意識し、施工工程において段階的に清掃活動を実施します。工 法通常は、施工直後の清掃作業(いわゆる建築美装)で完了ですが、これは文字通り、仕上がりを美しく見せるための清掃です。金剛では収蔵庫施工段階から現場に合わせてIPM清掃を実施します。これにより虫菌害発生リスクを早期から軽減させ、より管理しやすい空間の提供を考えています。施工後の取り組み(オプション)木材を1枚ずつ検品し、節や虫食いがないか目視確認します。事前に自社で材料を自主測定し、化学物質の放散の有無を調べます。IPM清掃後、拭き取ったメリヤスの清浄度合い。[収蔵庫]●地下水や日射の影響を避けるため、地階・最上階・南西に面するなどの位置に配置しないことが望ましい。●収蔵庫の床面積は、展示室の床面積の半分を目安とするが、将来を見越して十分なスペースをとることが望ましい。●収蔵庫には必ず前室の機能を果たす十分なスペースを確保し、庫外の影響が庫内に直接及ばないようにする。●間仕切壁は二重壁とし、空気の流通が可能な空間を確保する。●収蔵庫の外壁が外部と面する場合、結露などの点検のために、外壁と接する二重壁には室内側から点検口を設け、二重壁の間に点検用の空間を確保する。●収蔵庫内の床材・壁材等は、脂・粉塵等の放出によって文化財を汚染するおそれがないものとし、特に、内壁材には吸放湿性に優れたものを使用する。●収蔵庫の扉は、出入り口は原則として1ヶ所とし、密閉性、防火性に優れたものを設置する。●収納棚等は、地震等による移動、転倒、落下及び収納品の落下防止を配慮したものとする。●収納棚等は、空調の吹出・吸込口の位置を考慮して配置するとともに、庫内の出入口付近のスペースは広くとる。文化財公開施設の計画に関する指針(文化庁文化財保護部・平成7年8月)(抜粋)コンゴーアートウォールは調湿材を用いた内装仕上げ工事の総称です。現在の主流である無機質系調湿材(以下、調湿材)を収蔵庫内装に業界で初めて採用し、全国多数の施設に納入しています。コンゴーアートウォールは調湿材の特性を生かし、空調運転停止時等の急激な湿度変化を緩和することが可能です。納入後15年以上経過した施設でも、アウトガス(文化財汚染ガス)の発生なく、安全快適にご使用いただいています。※Integrated Pest Management (総合的有害生物管理)通常の施工直後(建築工事内での清掃作業後)、拭き取ったメリヤスの清浄度合い。384KONGO FACILITY PLANNING移動棚自立棚図書館書架・閲覧家具収蔵庫設備展示什器資料保存用品クラウドシステム収納庫・オフィスセキュリティ5

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