はじめに
日本は世界でも有数の地震多発国です。
大地震発生時、図書館では図書資料の落下や書架の転倒・倒壊など甚大な被害が報告されています。
図書館での地震被害の様子
書架の地震対策
「もしもの備えから、いつもの備えへ」
図書館の開館時間に、万一、大規模な地震が発生した場合、人命にかかわることが第一優先順位です。
地震発生を止めることはできませんが、地震への備えや被害を軽減することは可能です。
本ページでは、以下のような製品をご提案します。
- 図書資料の落下、書架の転倒などを防ぎ、利用者や職員の避難経路を確保する
- 地震被害の復旧作業(多くの時間とコスト)を軽減し、早期開館に貢献する
対策方針
- 人の安全の確保
- 避難経路の確保
- 保管収納物の保全
- 復旧コストの軽減
金剛の地震対策製品
レベル別に応じて、三つの対策方法をご用意しております!
- Level.01 壁・床固定金具
最も基本的な対策方法です。 - Level.02 傾斜スライド棚・木製傾斜スライド棚
新規でのご採用のほか既存棚へ取付け可能な場合もございます。 - Level.03 免震書架
書架本体に免震構造を備えた地震に強い書架です。
対策別の被害軽減レベル
Level.01 壁・床固定金具
書架を適切に固定する
最も基本的な地震対策です!
設置環境や固定箇所の下地材に応じて、壁固定・床固定・天ツナギなどの各種固定方法がございます。
空間の使いやすさを考慮した地震対策をご提案します。
天ツナギ
壁固定
床固定
固定金具設置の際、下地がコンクリートかつアンカー施工した場合を耐震仕様としています。
それ以外の固定方法は、単に書架の振れ止めのみになります。
支柱形状の変更およびブレースの採用
耐震書架は、下記の要素から仕様を決定します。
- 書架への積載荷重
- 書架の高さ、奥行寸法
- 単柱書架もしくは複柱書架の採用
震度係数等の要求事項に応じた最適な書架をご提案します。
Level.02 傾斜スライド棚・木製傾斜スライド棚
地震の力を利用する
「棚板を変えるだけ」という手軽さで、新築・改修問わずご採用いただいております!
傾斜スライド棚は、地震の揺れで棚板を傾斜・スライドさせることで、図書資料の落下を軽減します。
主な特徴は以下の通りです。
- 安全性
- 落下図書によるケガの予防
- 避難経路の確保
- 保管性
- 図書資料へのダメージ軽減
- 収納量への影響なし
- 日常の図書資料の取出し作業にも支障なし
- 復旧コストの軽減
- 復旧作業の軽減による早期開館への貢献
- 作動した棚板は手で押すだけで簡単に復旧
- 導入のハードルが低い
- 棚板1セットからの購入が可能
- 設置条件が合致すれば他社製品を含む既存書架へのお取付可能
※弊社営業担当にご相談ください
傾斜スライド棚
木製傾斜スライド棚
地震対策に定評のある傾斜スライド棚を「木製書架にも採用したい」というお客様の声から生まれた製品です。
スチール製傾斜スライド棚と同様に、地震の揺れで図書が前に飛び出そうとする力を利用し棚板をスライド・傾斜させます。
傾斜スライド棚 加振実験
耐震書架の加振実験前と実験後の比較写真です。
実験後の写真をみると、
- 耐震書架(右側)…多くの図書資料が落下している
- 傾斜スライド棚を搭載した耐震書架(左側)…図書資料の落下を軽減している
ことがわかります。
Level.03 免震書架
地震の力を吸収する
よりしっかり地震対策をするならこちら!
免震ユニットを書架構造に取り付けることにより、地震の揺れを吸収します。(=免震状態)
書架本体に地震の揺れを伝えにくくする状態になっています。
主な特徴は以下の通りです。
- 安全性
- 落下図書によるケガの予防
- 避難経路の確保
- 保管性
- 図書資料へのダメージ軽減
- 復旧コストの軽減
- 作動した免震書架は簡単に原点復帰が可能
免震書架 加振実験
免震書架の加振実験前と実験後の比較写真です。
書架本体の足元にあるレールが見えています。これは、免震ユニットが作動し図書資料の落下を防いだことを示しています。